コード AM11-01
授業科目 キリスト教学Ⅰ-1
副題
副専攻
特記事項
担当者 星野 正道
単位 4
期?曜時 通年 火4
対象学年 1(A)?2年

学習目標
?建学の精神を支えるイエスの聖心(こころ)とは何かを知性?感性?体験を通して理解するよう努める。
?自分の生き方を他者や世界に開かれたものに育てるために、自分の内面を見つめる識別の能力と他者を理解し大切にするための傾聴の能力を身につける。
授業概要
 学習目標を達成するために聖書の英皇娱乐と共にカトリック教会が大切にしているミサを解説し、受講者学生たちで協力して準備したり実際に参加する機会を設けます。呼吸を使っての祈り、伝統的な祈り、音楽を聴くこと、聖歌を合唱したりすることも大切にします。生涯にわたっていのちを与えてくれる神と世界中の人々との絆によって生かされているという真理を深め、自分を成長させる習慣を身につけるためにイグナチオの霊操の識別のトレーニングを行います。
テキスト
 『新共同訳聖書 旧約聖書続編つき』(日本聖書協会)必携
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参考文献?課題図書
 授業中に紹介?指示します。
受講生への要望
 まずこの大学が自分の居場所になるように授業を進めます。互いに協力ましょう。はじめてキリスト教学を学ぶ学生もすでに学んだことのある学生も安心して参加してくください。意欲的授業参加が前提。私語?迷惑行為は公に注意します。期限遅れの提出物は平常点扱いとします。
評価方法
 試験、課題レポート、リアクションペーパー、授業参加姿勢(遅刻回数の多さは参加姿勢の評価にカウントします)、出席回数、ミサなど共同作業への貢献?積極的参加などで総合的に評価。
授業計画
1.ガイダンス?この大学でキリスト教学を学ぶ意味
2.大学生の霊性?スピリチャリティー/自己意識の識別を始めよう
3.キリスト教の人間理解①創世記:人間の創造 世界の中の人間存在
4.キリスト教の人間理解②創世記:男女の平等  罪の本質
5.ミサで祈ろう①!「学生生活への感謝」(於?聖堂に集合) ミサの意味
6.キリスト教の人間理解③創世記:アブラハムの選びの意味       
7.キリスト教の人間理解④出エジプト記?過ぎ越し 記念する
8.キリスト教の人間理解⑤出エジプト記?契約思想 神の十戒
9.ミサで祈ろう②!「大切にしたいこと」(於?聖堂)
10.キリスト教の人間理解⑥サムエル記(上)?平和とは 「聖フランシスコの平和を求める祈り」
11.キリスト教の人間理解⑦イザヤ書?人の見る目の限界 「主のしもべの歌」
12.キリスト教の人間理解⑧エレミア書?真実の情報と虚偽の情報
13.キリスト教の人間理解⑨詩編?典礼聖歌を歌いながら
14.ミサで祈ろう③「識別の祈りの果実を献げよう」(於?聖堂)
15.前期まとめ
16.マザーテレサの霊性①
17.マザーテレサの霊性②
18.父なる神とイエス?キリストの関係
19.新約聖書のメッセージ①マタイ系図の中の女性たち
20.新約聖書のメッセージ②主の降誕とあなたの誕生
21.ミサで祈ろう!④「皆が一つになりますように」(於?聖堂)
22.新約聖書のメッセージ③マリアに見られる自由な奉仕への霊性 ロザリオの祈り
23.新約聖書のメッセージ④神の国の意味
24.新約聖書のメッセージ⑤イエスの死の意味 苦しみの意味
25.新約聖書のメッセージ⑥イエスの復活 国際的な目を
26.互いの違いを生かし合う神のいのち①ジャン?バニエの霊性
27.互いの違いを生かし合う神のいのち②男性学入門 三位一体の神
28.ミサで祈ろう!⑤「一つだけの花からぶどうの樹へ」
29.識別による今年度のまとめ
30.(調整日)
自由記述欄
 「キリスト教の本質とは、きわめて簡単なものである」と私の恩師?ネメシュギ教授は著している。「それは父なる神が、人間を無限に愛しているという事実にほかならない」(キリスト教入門)。ここで人間と表現されているのは単に人類という類ではなく具体的な状況の中で、特定の社会に属しそこで自分の人生をある時には意欲的に、ある時には刹那的、無自覚的に生きている私でありひとり一人の学生である。このさまざまに移り変わるわたしたち人間がその時々の必要や欲望によって形成しているのがこの社会である。だれもそこから逃れられない訳であるが、そこを生きるとき、もし社会のありようだけを考え、また社会に受け入れられることだけを目指して自己養成したとしたらそれは自分の人生を全く他者の思いのままに扱われることをゆるしてしまったことになろう。でももし2000年以上の長きにわたって人々がそこに真の生き方を見いだしてきた真理、すなわち自分は自分にいのちと人生を預けてくれた存在から徹底的に大切にされ、ゆるされ、価値を与えられていると考えられたとしたらどうだろう。その人がこの神の愛を基礎として自己養成したとしたらどうだろう。その人は社会の中にあって人の欲望によってただ振り回される人ではなく、一人の独立した自由人として人々と共にその社会のさらなる成熟のために他者と絆を結びながら生きる道を選び取る人になる可能を持つことになる。その意味でキリスト教を大学時代に学ぶことは自分の人生を本来的な意味で開花させるための有力な方法であると思う。

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